2007年8月10日金曜日

アメリカ史上最高のTVCM。


本日はアドエイジで「アメリカ史上最高のTVCM」に選ばれた
アップル・マッキントッシュ伝説のTVCM「1984」の事例。

オーウェルのSF小説「1984」をベースに、
進化はしたけど人間にとって抑圧的な社会という設定のCM。
タイトル通り1984年のスーパーボールで1回だけオンエア 。
(若干、地方局でも流したらしいが)

多くの人々が体制側に支配・管理され、
抜け殻の様な生活をしている架空の未来を描いている。
ちなみにこの体制側とは当時コンピューター業界で圧倒的なシェアを
ほこっていたIBMを象徴している。
その退屈な社会に一人の革新派の女性がハンマーを持って現れ、
指導者の映像を破壊する、という内容。
もちろんこのハンマーの女性が「アップル」の象徴。
当時においてはかなり革新的だったマッキントッシュの発売を訴求。

制作はこのブログでもおなじみのTBWAシャイアットデイだが、
このCMはアップルの役員会でほぼ全員がNGを出して
お蔵入りになりかけた。しかしアップルの社長「スティーブジョブス」の
強い推薦によりオンエアにこぎつけ、たった1回流れただけなのに
アメリカ国内で異常なくらい話題になった。
クライアントの大半がNGを出したCMが
アメリカ史上最高と言われるものになった、というのが
ある意味で象徴的ですらある。

TBWAのリークロウの発言に良く出てくるフレーズとして
「ルールを変える」「破壊」「民主化」の3つ挙げられるが、
TBWA社だけでなくアップルも、この3つのワードを
実際に具現化している企業である。

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