「ゲームと広告」特集3日目の本日のテーマは
「実体験型ゲーム」。
私が人生の中で衝撃を受けたゲームトップ3に入る
「俺の料理」の事例からご覧ください。
(映像は3分4秒ですが1分くらい見て頂ければ
だいたいの感じはわかると思います)
このゲームは「アクション系パズルゲーム」としても
良く出来ていて、ある意味「新手のテトリス」的な
面白さがあります。食堂で働く人にとっての
目まぐるしい注文に応じて料理をつくる
「うんざりするような感じ」を
とても良く表現できていると思います。
そして本日の本題ですが、
このゲームの中で以下の↓のように、
「食材」を「包丁」で「刻む」パートがありますが、
この部分が本日の本題である「実体験」の
ある種の究極的事例であると個人的には感じています。
このゲームはプレステ用のものですが、
この「食材をきざむ動作」はプレステ用コントローラーの
「アナログスティック(赤丸で囲んだ小さなレバー)」を
2本同時に使用することで行います。
この2本の「アナログスティック」を両手の親指を使用して
以下の↓「赤いやじるし」の様に両スティックを同時に動かしながら
「食材をきざんでいく」のです。
この操作における「親指の動き」は「現実の料理」における
「包丁さばき」と、ほぼ同じ感じです。
このゲームをやったことがある人ならおわかりになると思いますが
「本当に食材をきざんでいる」感覚になるのです。
しかもあわててきざむと「指を包丁で切ったり」もします。
こんなにも「現実の行為」と酷似しているゲーム操作法の事例は
私はほとんど知りません。
広告は当然「聴覚」や「視覚」に訴えるものが多かったですが、
「触覚」や「嗅覚(嗅覚ブランディングはいつか取り上げます)」に
訴える手法の方が、深い「認知」が得られるというのを何かの本で
読んだことがありますし、私自身の「生活実感」レベルでも
「触覚」や「嗅覚」に基づく記憶は「濃い」感じがします。
ゲームの「グラフィック解像度」や「操作性」がもっと向上すれば、
例えば、包丁の切れ味を仮想空間で本物を試すのと同じ様な感じで
試すことができるという「体験型広告」も可能になる気がします。
使用しないと「その良さ」がわかり難い商品は結構あります。
使ってみると予想以上にその価値が実感できる商品も結構あります。
当然「本物の商品」を「本当に使用する」のが
イイに決まっていますが、それが物理的に困難な場合は
仮想空間を効果的に活用するというのも十分考えられると思います。
インフラがいろいろと整いつつある昨今、ゲームにおける
「インタラクティブ性」は今後かなりバカにできないものに
なる気がします。
「俺の料理」以外にも「現実の行為」に限りなく近づけていて効果を
上げているゲームは結構ありますが、個人的にグッと来た例では
以下の「ラジコンヘリ」ゲームの事例があります。
この「ラジコンヘリゲーム」もプレステのコントローラーの
「アナログスティック」を2本使用することで、
実際のラジコンの「コントローラー」を操っているように
「ラジコンヘリ」を操作します。
仮に「本物のラジコンヘリ」を買ったとしても結構高額ですし、
たいていの人はウマく操作できずに
故障させたりするかもしれません。
その前に都会に住む人にとってはラジコンで
遊ぶ場所の確保もままらない状況です。
そんな中、ゲームではありますが、
かなりリアルで再現性の高い操作方法に基づく
「ラジコンヘリ」操作が可能なこのゲームは、
この手の玩具に興味ある人にとっては、
ちょっとした「代替物」になり得ると思います。
(ちなみにこのゲームは2000円で、かなり安いです)
「インタラクティブ性」はゲームだけでなく広告においても
「深い認知」を獲得するための超効果的な武器に
なるような気がしています。
明日も「実体験型ゲーム」の事例です。
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