2008年1月24日木曜日

クリスピンポーターボガスキー④

CP+B特集4日目の本日は、
「バーガーキング」の事例。

このバーガーキングの事例も多様でクレイジーな
キャンペーンがたくさん存在しますが、
キリがないので代表的なものだけ
取り上げさせて頂きます。
(以前取り上げた「従順なチキン」や
「シンプソナイズミー」などは割愛いたします)

CP+Bが「バーガーキング」の広告を担当した当初、
「バーガーキング社」の業績は絶不調で、
倒産も間近と言われていたそうです。

しかしCP+Bが広告を担当してから
数々の常軌を逸した広告キャンペーンにより
全米の若者の間で「バーガーキング」は
「クールアイコン」になり、
業績も奇跡的に回復をしたそうです。

以下のキャンペーンは、
バーガーキングのメニューの中にある
2つの異なる「チキンバーガー」を
キャラクター化して実際にイベントで戦わせたり
WEBゲーム化した事例です。

【格闘イベント】


【WEBゲーム&映像】


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とかく広告主は、自社内のブランド同士を競わすことを
敬遠しがちです。
「カニバリ(共食い)現象」と言って、
自社の製品間のシェアを奪い合っても意味がないという
考え方が主流です。

しかしこのバーガーキングの事例は、
自社内の2つのブランドを競わせることで、
両ブランドにもシナジー効果を起こさせて
商品も爆発的に売れました。

昔、日本のテレビ番組がやっていた
ポケットビスケッツVSブラックビスケッツの
どちらか負けた方が解散するという企画の様な、
内輪で「対立軸」を設定してシナジーを起こす手法に
近い気がします。
高度なマーケティング手法だと思います。

この「チキンファイト」キャンペーンは、
この格闘キャンペーンの後、
チキンキャラがクレイジーな「バイクスタント」に
挑戦する映像をWEBで流すなど
さらにくだらない方向に発展していきました。
日本でいう「ガチャピンチャレンジ」みたいな
感じでしょうか。



一連の「チキンキャンペーン」の次に
CP+Bが仕掛けたキャンペーンが
バーガーキングの「キング(王様)」に
引っ掛けた「王様キャラ」を設定して
あちこちに登場させて「ポップアイコン化」
させるという戦略でした。

以前このブログでもご紹介した
バーガーキングの王様やチキンなどの
キャラクターをゲームソフト化して低価格で
販売したキャンペーンをはじめ、
映画「マルコビッチの穴」の監督である
スパイクジョーンズ氏が監督した「映画」など
様々な場所で「王様キャラ」を登場させています。

以下の写真は、アメリカの「セレブ」の動向を
パパラッチの画像で紹介する有名な
サイトがあるらしいのですが、
その中で有名女優と「王様キャラ」が密会している
写真を意図的に掲出したりしたそうです。




ちなみにバーガーキングの最新事例は
広告ブロガー飲み会を主催された高広さんの
ブログ『mediologic.com』
http://www.mediologic.com/weblog/archives/001507.html
およびオガワくんのブログで見られるので
ぜひご覧ください。
『Bite'n Eat All the thing.』
http://beatanything.jugem.jp/?eid=53

たぶんこれら一連のバーガーキングの広告キャンペーンは
アメリカ国内でリアルに接触してたら、
かなり面白く感じる気がします。
「ビジネスと直結していない感じ」が逆に
受け手である若者たちにとっては
「自発的に広めてみたい」という余地が残されていて
「クール」と思われているはずです。
これはWeb時代における高度なマーケティング手法だと思います。

多くの消費者は広告があまり好きではなく、
というか広告なんてどうでもイイと思っていて、
その中では「エンターテイメント性」が強くてかつ
「売ろうとしない」という話法の一連の
バーガーキングの様な広告が「逆に売りにつながる」
という現象が顕著になっていると思います。

「売るために売ろうとしない」
この「禅の境地」の様な哲学をもっとマーケティングに
組み込まないと、実際の消費者から
どんどん乖離していくと思います。


CP+Bは、時々フザけ過ぎていて
「クレージー過ぎる」などと言われることがある様ですが、
しかし、やり方はクレイジーに見えますが、
結局、他の広告を凌駕するような「絶大な結果」を
出していると思います。

このキャンペーンの後ぐらいから、
CP+Bは「大企業系」のクライアントを
担当するようになります。

CP+B特集5日目の明日は、
フォルクスワーゲンの事例です。

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