本日は先日発表された「One Show」という海外の広告賞で
金賞を受賞したTide「シミとりペン」のTVCM事例です。
このCMにおけるインサイトは、
「服にシミがついていると、話し相手にとっては
何を話されても(シミが気になって)話に集中できない」
という点であると思います。
この商品における「真の購入動機」は、
「商品特徴」や「機能ベネフィット」ではなく、
「他人の目」を顕在化させるという「社会価値」の
周辺にあると思われます。
そのインサイトを「しゃべって話をジャマする」“シミキャラクター”
に置き換えて印象的に訴求しています。
このCMは、ただ単にシュールでふざけたCMではなく、
「真の購入動機」に踏み込んだ上で、その訴求点を
「事件」にしている「エフェクティブな表現」だと思います。
タグラインは「SILENCE THE STAIN,INSTANTLY」
(シミをただちに、だまらせます)
CMのラストでWebに誘導していますが、
こちらもかなり面白くて、CMとのシナジーを
生んでいると思います。
↓CliCKHere!
http://mytalkingstain.com
Webコンテンツのひとつ
「Be the Stain(シミになろう)」
自分や知人の顔写真を取り込んで
「実際にシミになることが出来る」という
くだらないけどちょっとやってみたくなる
Webコンテンツにより
キャンペーンに立体的なふくらみを持たせています。
一見ビジネスと直接関係無さそうな「くだらなさ」という要素が
キャンペーンに積極的に関与したい気持ちを
生んでいる感じがします。
情報飽和社会におけるコミュニケーションにおいては、
「くだらなさ」がマーケティング上、かなり重要な
武器になると思われます。
このCMの商品である「Tide」は、
世界でもトップクラスのマーケティング力をほこる
P&G(プロクター&ギャンブル社)のブランドです。
P&Gは3年くらい前に100人以上の社員を
カンヌ国際広告祭に派遣されたそうです。
「くだらなさのマネジメント」を
真剣に考えなくてはいけない時期に
差し掛かっている様に思います。
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