2007年7月26日木曜日

はみ出す広告3

今日もはみ出す広告の事例「アップルiPodのフラッシュバナー」。
http://www.bannerblog.com.au/2006/05/apple_ipod_itunes_ro.php
iPodの広告はただでさえクールなのにこのバナーは輪をかけてクール。 クールである理由の一つにはバナー広告の定型枠からカゲ人間が「はみ出しまくる」点にある。

TBWAシャイアットデイ社の広告開発メソッドに「ディスラプション(破壊理論)」 というものがある。これは既存の常識である「コンベンション(慣例・ならわし)」をたくさん挙げて、その中の要素を常識にとらわれずに破壊することで、他の広告とはまったく違う見え方をするというもの。 アップル「ThinkDifferent」やアディダス「Imossible is nothing」もディスラプションに基づいて制作されている。










人間は、さまざまな常識をたくさんストックしながら生活しており、例えば広告枠のスペースに関しても、屋外看板は「ここからここまでの枠に存在する」とかバナーは「この枠の中に広告がある」という様にある種のルールが脳内に固定している。しかしクリエイティブ表現においては、そのルールが破壊された時に受け手にとって予想を裏切る表現になったりするため、制作者は広告制作時に限らず常識を常に疑ってかかる「破壊的なメンタリティ」をもつ必要があることをディスラプションから読み取れる。ipod看板やバナーのように定型広告枠から「はみ出す」こともディスラプションの精神のあらわれの一つであり、広告だらけの世の中で他の広告とは違ってしっかり受け手に届くものになる。(中身のないディスラプションは気をつけるべきだと思うが)

【おまけ】







この画像はたまたまネットで見つけたものだが、これも新手の「はみ出す手法」。画面とツールバーという独立している世界がつながることで異様なインパクトを生むという好例。

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