2008年1月17日木曜日

広告系ブロガー新年会③

広告ブロガー交流会レポート、
最終日のテーマは「広告ブロガーさん」の
全般的な感想。

ピータードラッカーの名言で、
「既に起こっている未来を見つけろ」というのが
あった気がしますが、
先日の広告ブロガー新年会の中に何点か
「既に起こっている未来」を感じました。

まず特に感じた点ですが
広告系ブロガーは(と言うよりWeb系の人たち?)
「ニュータイプ」な感じがするという点です。
かなり乱暴に一言で言い切ると
「オタクタイプ」なのに「社交的」です。
誤解を与える表現かも知れませんが、
これはかなり良い意味で書いています。

Web系の人たちは「検索文化」がベースにあるので、
「知識」や「情報」の量が豊富であるという
「オタク的」な要素も持ちながらも、
パソコンに向かいつつも
それはネットによって「開かれた社会」なので
「他人との付き合い」も上手で
かなり「社交的」な感じがしました。
魚民での名刺交換におけるフットワークの軽さは
正直、予想外でした。

私はWeb時代こそ、逆に反動で
「実行力」「フットワーク」などの
「アナログ力」がカギになると思っていますが
まさにWeb系の人たちはデジタルだけど
イイ意味でのアナログ性も兼ね備えている感じがしました。

ものすごい偏見ですが「オフ会」って
みんなだまって下を向いたまま3時間過ぎる的な
印象を勝手にもっていました。
なぜなら私自身がそういうタイプだからです。

しかし、みなさんイイ意味で
スゴク腰が軽い感じがしました。
しかも「他人を立てる」文化が根強くある感じがして
大変素晴らしいと感じました。
褒められてイヤな気分になる人なんていませんですしね。

このハッピーな感じって、これまでの
広告系パーティーやコミュニティーでは
あまり感じられませんでした。
別に今までが悪いわけではなくて、
Web系の人たちが「開かれている」という印象です。

この「他人を立てる」というメンタリティの背景には
Webを象徴する概念として「AISAS」に代表される
「Share・シェア(分け与える)」精神ではないか、
と感じました。
※「AIDMA」「AISAS」に関しては
  長くなるのでご存知ない方は検索で調べて頂けますか。

「情報をシェアする」という文化は
個人的には物凄く良いことだと思っています。
(「Share」イメージ写真)


とかく人間って「ある情報」を自分だけで
独り占めした方が、他人に対してアドバンテージが持てる
などと自分でも気づかずにセコイことを考えがちですが、
そんなことで出来る差別化なんて、たかがしれています。

Webでは自分の持っている「情報」や「考え方」を
「気前良く」「手放して」「みんなと共有する」のが
クールという考え方が根強くあると思います。
Web系の人たちって、総じて気前イイ感じがします。
ある意味ボランティア的精神にもとれますが、
私はそうは思いません。
かなり長くなりそうですので割愛しますが、
心理学的に見ても、自分の情報をすぐに手放すなど
他者を大切にする考え方の方が
結局うまくいくということも
あらゆる研究で実証されています。
「この糸は、オレの糸だ!」と言った瞬間、
糸は切れてしまうのだと思います。

あと他に感じたことですが、
今まではWebって「無限に広がる宇宙」な
イメージだったんですが・・・
(「無限の宇宙」イメージ写真)


結局、その広大な空間には「人間」がいて、
その中でも特に影響力がある人たちがいて
世論を形成しているということを
狭い魚民の空間にみなさんが集結している
ことで強く実感しました。
「その1人が30万人を動かす!」という
本のタイトルが象徴していると思います。


映画「ダイハード4.0」の中で
「ネットのジェダイ」なる人物が登場しますが、
今回の新年会に参加されたブロガーの方々は
「ネットジェダイ」的な側面がある感じがします。
というのも「世論」って油断していると
大手企業やメディアに都合が良いように偏る傾向がありますし、
しかし「誠実でないシステムはいつか崩れる」という名言が
示すようにフェアでない世論形成には必ず限界が来ると思います。
そのチェック機能としてもメガオピニオンリーダーの方々の
存在が必要なのだと思います。
(良い内容のバイラルは悪い内容のバイラルの1/7の
 伝播力しかない、という悲しい説もありますが)

若干話はそれますが、私が中学生の頃、
レコードに代わって、CD(コンパクトディスク)が
登場しました。
中学生だった私は、こんな小っちゃくて味気ない
「CD」なるものなんか
流行るわけ無いと感じました。
何千円もお金を出すのだからレコードの様に
大きなジャケットがあって部屋に飾れるくらいじゃないと
ありがたみないでしょ、と思っていました。



しかし当時の私の予想を大きく裏切って、
CDは1年あまりで世の中を席巻して、
レコードは一瞬にして「超少数派」に
なってしまいました。



これまで磐石で「変わらない」と
思っていたものであっても、
本当に優れたものならば
パッと変わってしまう例だと思います。
(今ではCDも存在が危ぶまれていますが)

これと同じ感じになるかはわかりませんが、
広告界もWebの影響による大きな転換期であることは
間違いありませんので、個人的にもこれまでに自分が
獲得してきた知見をすべて疑ってかかったうえで
柔軟な視点でWatchしていきたいと思っています。

ただし同時にWebは人間の思考規範を変えうる
物凄いメディアだとは思いますが、
「メディア」に過ぎないとも思っています。

消費者は「電気ドリル」ではなく「穴」を買っている
というマーケティングの名言があります。
Webは凄まじい道具ではありますが、
大切なのは「広告目的」と「インサイト」
そして「ブランドビジョン&アイデンティティ確立」であり、
Webはそのための「ハイパーな道具」に過ぎないと
私は思っています。

「メディア」に限らず「クリエイティブ」も同様ですが
道具を扱っていると道具の魅力ばかりに目を奪われて、
その道具を使って何をするかという本題が曇ってしまう
という本末転倒なことが起きやすいです。

「どんなに進化しても人間は変わらない」というコピーの
「トランスコスモス」のCMが以前ありましたが、
(宇宙ステーションで男が新聞紙を広げて足の爪を切ってるCM)
どんなにイノベーティブでインパクトがあるWebという道具が
出現したとしても、それを使う人間は変わる部分もあれば
変わらない部分もあると思います。
ピラミッドの壁画に「今の若者はなってない」と
書かれていたそうですし。

とはいえWebには人間関係を対等にする力がありますし
たくさんの砂金もいっぱい埋まってそうな
夢のある空間であるのは間違いありません。

私は過去の話ではなくて、未来の話をする人が好きですが、
Web業界にはそういう人たちが多いと思います。
ビジョナリー<未来予言者>こそが
世界を動かして欲しいです。

まぁ現実には90%以上の仕事は
未来予言とは関係ないケースが多いですし、
ビジネスマンとしてクライアントニーズを踏まえた
広告制作物を納品する義務はありますが、しかし
ごくまれにシュートコースが開いた時、
普段からシュートを打つ意識や訓練をしていないと、
イザという時にシュートは打てないと思いますし。

話がいろいろと散らかってしまいましたが
Webの優れた面、課題面の両側の視点を踏まえた上で、
Webという物凄いメディアのことを
今後も勉強していきたいと思っています。
広告ブロガーのみなさま、
今後とも何卒よろしくお願い致します。

4 件のコメント:

ecogroove さんのコメント...

こんばんは。
いつも楽しく拝見しております。

私はアナログ回線時代から
ネットの世界で遊んでますが、
オフ会は確かに変わってきてますね。

昔はオフ会があっても、
数人のリーダー的な人の話を中心に
盛り上がるといった感じが
多かったと思います。

ところが最近は、
参加する人みんながフラットで
オープンになってきてるんですよね。

これもきっと、Web環境が
作る人と見る人がハッキリ別れていた
ホームページ主体だったのが、
あらゆる人が情報を発信できる
ソーシャルメディア的な
ものに変化していったからなんでしょうね。

オフ会2.0とでもいいましょうか。
根性出して一人で乗り込むことがありますが、
私も人見知りするので
変な汗かいて帰ってくると
グッタリしてしまいます…。

望月和人 さんのコメント...

まさに「オフ会2.0」って感じですよね。
うまいこと言いますね。

Webは個人と個人を対等にするだけでなく
時に個人と集団まで対等にすることもあるので
「エコ活動」においても使い方次第で
最大の武器になるんでしょうね。

もう少しこのブログを
見て頂いている人の数が増えたら
エコグルーブ特集をしようと思っていますので
その節はよろしくお願いします。

則天去私 さんのコメント...

先日はありがとうございました。
望月さんの記事にインスパイアされて、私もWebというメディアについて記事を書かせていただきました。

・メディアプランニングに関する一考察「牛丼屋とフランス料理屋は使う器が違う」
http://souseki.search4search.net/2008/01/18/%e3%83%a1%e3%83%87%e3%82%a3%e3%82%a2%e3%83%97%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%83%8b%e3%83%b3%e3%82%b0%e3%81%ab%e9%96%a2%e3%81%99%e3%82%8b%e4%b8%80%e8%80%83%e5%af%9f%e3%80%8c%e7%89%9b%e4%b8%bc%e5%b1%8b%e3%81%a8/

それにしても、Bloggerってトラックバック機能がないのが残念ですよね。
トラックバックスパムがないのは安心なんですけど。。。
私も以前はBloggerでブログを開設していたんですが、何だかツナガッテル感が弱い感じがして、独自ドメインに移行してしまいました。

望月和人 さんのコメント...

「則天去私」さま

先日はどうもありがとうございました。
「メディアプランニングに関する一考察」
早速、拝見させて頂きました。

則天去私さんが書かれておられる
「すごい器」の方が適切な表現だと感じました。
「道具」はちょっと冷た過ぎる表現だと
反省しました。

Webでの意見交換により
シナジー効果が起きて思考が深まる感じの
何たるかを感じ取ることができました。
本当にありがとうございました。

「トラックバック」に関しては、
一番の悩みでして、
今後検討させて頂きたいと思っております。
しかもこのコメント欄では
どうやら「アドレス」はクリックできない
ようですので、
かなりアナログなやり方で
申し訳ございませんが
右のリンクの一番上に置かせて頂いております。

それでは今後とも何卒よろしくお願い致します。