2010年7月23日金曜日

2010年カンヌ29【番外編③】

本日は本年度のカンヌ受賞作事例の最終日です。
「フィルム部門」でシルバーを受賞した「OLD SPICE」の
CM事例。

「OLD SPICE」はグランプリを受賞していますが
個人的にはシルバーに入ったこちらのCMの方がイイと思いました。
「演出」もかなりイイ感じですし、
「サウンドロゴ」もそうとうイイと思いました。
制作エージェンシーはナイキのCMでおなじみの
「WIEDEN+KENNEDY」。



最後は「フィルムクラフト部門」でブロンズを受賞した
「BARCLAYS GLOBAL INVESTORS」の「FAKE」という事例。


最後にまったく関係無い話になりますが、
このブログは3年間続けてきたのですが、
ネタ的に「毎日更新」するのはキビシクなりつつありまして
ならばいっそ終了しようということにしました。
そのためまことに勝手ながら本日の事例が最後となります。

このブログは最終的には月間で1万人以上もの
ユニークユーザーの方々に見て頂いていた様ですが
みなさま今まで本当にどうもありがとうございました。

また別の形でネットで何かを始めることもあるかと思いますので
今後とも何卒よろしくお願いいたします。

2010年7月22日木曜日

2010年カンヌ28【番外編②】

本日も本年度のカンヌを受賞したCMで「表現面」で
個人的に気になった事例を取り上げさせて頂きます。

まずは「フィルム部門」でシルバーを受賞した
マクドナルドの「Everybody」という事例。
今年のカンヌ受賞作の中で個人的には一番音楽がイイと思いました。
演出もかなり好きな感じです。



次に「フィルム部門」でゴールドを受賞した
PUMAの「HARDCHORUS」。制作エージェンシーは「DROGA5」。
イギリスとイタリアのフーリガンたちが
真剣にチームソングを歌うという内容。
シンプルかつ野太いインサイトに立脚している感じがしました。
一歩間違うとあやうい気がするCMですが絶妙なさじ加減で
成立している気がしました。

2010年7月21日水曜日

2010年カンヌ27【番外編①】

本日は本年度のカンヌを受賞したCMの中で
広告的にというより表現として個人的に気になった事例を
3日間取り上げさせて頂きます。

まずは「フィルム部門」でシルバーを受賞したユニリーバの
「DOVE MAN」。


そして同じくフィルム部門で「シルバー」を受賞した
「JOHN LEWIS」の「Always a woman」という事例。


いずれのCMも男性と女性の差こそありますが、
短い時間の中で「人生」を立て続けに見せていくという
表現手法はかなり心を打たれる感じがしました。

「DOVE MAN」は特に「ウイリアムテル序曲」に乗せて歌うという
一歩間違ったらかなりキビシイ感じのCMになりそうなのに
なんだかひきつけられる感じがしました。

2010年7月20日火曜日

2010年カンヌ26【Film Craft Lions②】

本日は本年度のカンヌ「Film Craft」部門でゴールドを受賞した
マイクロソフト「XBOX」の「HALO3 ODST」というゲームの
「THE LIFE」という事例。

こちらもカンヌで昨年のカンヌでグランプリを受賞してますが
かなりスゴイ映像ですのでご覧いただけますか。

2010年7月19日月曜日

2010年カンヌ25【Film Craft Lions①】

本日は本年度カンヌで今年初めて新設された
「Film Craft Lions」でグランプリを受賞した
フィリップスの「THE GIFT」という事例。
フィリップスは昨年もカンヌでグランプリを受賞してますが
今年もかなりスゴイ映像でした。

制作エージェンシーは前回はトライバルDDBでしたが、
今回は「DDB UK」。ちなみに同社は
元はアカウントプランニングを始めた会社とされる
「BMP(ボーズ・マッシーミ・ポリット)」を
DDBがM&Aした会社です。

制作プロダクションは「エイリアン」「ブレードランナー」
「グラディエーター」で有名な映画監督「リドリースコット」と
その弟で同じく映画監督で「トップガン」などの代表作がある
「トニースコット」兄弟が設立した「RSA FILMS」のロンドン支社。

2010年7月18日日曜日

2010年カンヌ25【Grand Prix for Good 】

本日は本年度のカンヌで今年初めて新設された
社会に最も良い影響を与えた広告が選ばれる
「Grand Prix for Good」の
「CHOOSE A DIFFERENT ENDING」の事例。
広告主は「THE METROPOLITAN POLICE」。

イギリスではナイフを所持していることがきっかけで
起きる犯罪が多いそうでして、このキャンペーンでは
部分部分で視聴者が展開を選ぶことができる
「ドラマ映像」によりナイフを持つことのリスクを
強烈に顕在化させています。

YouTubeに数本映像があったのでご覧いただけますか。

2010年7月17日土曜日

2010年カンヌ24【Titanium and Integrated Lions Lions】

本日は本年度のカンヌ「チタニウム&インテグレーティッド部門」で
「グランプリ」を受賞したアメリカの家電量販店「ベストバイ」の
「TWELPHORCE]の事例。

ベストバイは数百人の従業員がtwitterでお客さんからの質問に
徹底的に応えているという取り組み。
(ハッシュタグ【#twelpforce】)

制作エージェンシーはクリスピンポーターボガスキー。
CP+Bは今までのやり方にとらわれないで
イイ意味で社会の変化に合わせてやり口をコロコロ変えていく
かなり柔軟なエージェンシーだなとあらためて思いました。

CMがある様ですのでご覧いただけますか。

2010年7月16日金曜日

2010年カンヌ23【Film Lions⑤】

本日は本年度のカンヌ「フィルム部門」でシルバー受賞した
バドライトの「AMY」というCM事例。

「ちょっと足りない行動」と「行き過ぎの行動」という両極端な
映像を見せることで「ちょうどいい」方がイイということを訴求。
賛否両論あるかもしれませんが個人的にはイイと思いました。

2010年7月15日木曜日

2010年カンヌ22【Film Lions④】

本日は本年度のカンヌ「フィルム部門」でシルバーを受賞した
アムステルダムのドキュメンタリー映像フェスティバルのCM事例。

話の詳細はわかりませんが、おそらく美容室で
美容師とお客さんが「ウィッグ(かつら)」 に関する
「悠長な話」をしているけど実際には途上国の子供たちの
髪の毛から作っているという真実をドキュメント映像で訴求。

2010年7月14日水曜日

2010年カンヌ21【Film Lions③】

本日は本年度のカンヌ「フィルム部門」でゴールドを受賞した
アルゼンチンの映画祭の「CRYING」というCM事例。



役者が泣くための演技指導としてアルゼンチンの
サッカーのナショナルチームがここ数年低迷していることを
いろんな角度から思い出させて指導。

ラストに、アルゼンチンではサッカーが「イマイチの年」は、
「映画の当たり年」になると訴求。

2010年7月13日火曜日

2010年カンヌ⑳【Film Lions②】

本日は本年度カンヌ「フィルム部門」でゴールドを受賞した
「VONAGE」という通信会社のCM事例です。
制作はニューヨークの「TBWAシャイアットデイ」。

あたかも実際に側で話しているくらい音質がクリアな
ケータイ電話であるという点を訴求しています。

2010年7月12日月曜日

2010年カンヌ⑲【Film Lions①】

本日は本年度のカンヌ「フィルム部門」でシルバーを受賞した
ランドローバーの「SWORD COLLECTOR」というCM事例。

コレクションしている刀を会社内の自分の部屋で飾りまくってる
かなりアブナイ感じの人に対して言いづらいことを言わなければ
いけない男がいて、ランドローバーの所まで連れて行って
中に入ってから言いづらいことを言うことによって
ランドローバーが「安全な場所」であることを(イイ意味で)
くだらない感じで訴求。

2010年7月11日日曜日

2010年カンヌ⑱【Cyber Lions③】

本日は本年度のカンヌ「サイバー部門」でグランプリを受賞した
スウェーデンの「フォルクスワーゲン」の「THE FUN THEORY」
という「社会実験」映像事例。

例えば、エスカレーターの横にピアノの鍵盤の様に踏むと
音がする楽しい階段をつくったら、階段の利用者が60%増えた、
など日常のちょっとした工夫で楽しくなる事象を表現。





他にも楽しいゴミ箱の実験映像や・・・

複雑な分別ゴミをゲームの様にしたバージョンもあります。


2010年7月10日土曜日

2010年カンヌ⑰【Cyber Lions②】

本日は本年度のカンヌ「サイバー部門」でシルバーを受賞した
ヴァージン航空の動画バナー広告事例。



飛行機を利用する人が恐れていることを
ドキュメントタッチで大げさなトーンで描いています。
個人的にはこの不思議なトンマナはイイ感じだと思いました。

2010年7月9日金曜日

2010年カンヌ⑯【Cyber Lions①】

本日は本年度のカンヌ「サイバー部門」で「ゴールド」を受賞した
「BOONE OAKLEY」というクリエイティブ・エージェンシーの
YouTubeを使った独創的な自社サイトの事例です。



この事例は以前「大柴ひさみさん」の講演で
取り上げられていたので知って面白いなーと思ってましたが、
まさかカンヌでゴールドを獲るとは思いませんでした。
映像資料があるのでご覧ください。

2010年7月8日木曜日

2010年カンヌ⑮【Design Lions②】

本日は本年度のカンヌ「デザイン部門」で「Bronze」を受賞した
「ALEC BROWNSTEIN」という「個人」の「転職活動」である
「THE GOOGLE JOB EXPERIMENT」。
一見ジミですが、かなりスゴイ事例です。


アレックさんは広告クリエイターで、就職活動中だったのですが、
世界的に超有名なCDである「David Droga氏」をはじめ
「Tony Granger」「Scott Vitrone」「Ian Reichenthal」の
4人の有名なCDに自分自身を売り込むためにGoogleの
検索連動広告「アドワーズ」を使いました。

その使い方がかなりクリエイティビティーが高くて、
「エゴサーチ」と言って「自分が自分自身の名前を検索する行為」を
利用して、例えばドロガ氏が自分で「DROGA」と検索した時に
既にアレックさんは「DROGA」というキーワードを買ってて、
「DROGA」という単語が検索されたら「DROGA」さん宛てに
自分自身の売り込みメッセージが出ることを計算して実行しました。

結局、結果としてはほとんどのCDから接触があり、
結果としてアレックさんは大手広告エージェンシ「Y&R」で
働くことができたそうです。

この転職活動でかかった費用はアドワーズで使った
「6ドル(約500円)」だけだったそうです。

この事例は以前から噂で聞いていてスゴイなーと思ってましたし、
カンヌとか受賞したらさらにスゴイなーとは思ってましたが、
なぜ「デザイン部門」での受賞なのかは、かなりナゾだと思いました。

【スタッフリストの大半が「アレックさん」】

2010年7月7日水曜日

2010年カンヌ⑭【Design Lions①】

本日は本年度のカンヌ「デザイン部門」で「Gold」を受賞した
ヨーロッパの「パナソニック」の「ヘッドホン」の
パッケージデザイン事例。
ヘッドホンを音符の様に配置しています。

以前似た感じのグラフィック広告がありましたが、
実際に「商品パッケージ」として実行したこの事例の方が
よりグッとくる感じがしました。

制作エージェンシーはドイツのカッティングエッジな
クリエイティブエージェンシー「SCHOLZ&FRIENDS」。

2010年7月6日火曜日

2010年カンヌ⑬【Radio Lions】

本日は本年度のカンヌ「ラジオ部門」で「Gold」を受賞した
「P&G」の「ペーパータオル」の「バトル」という事例。

英語のラジオCMではありますが、よく読むとかなり簡単で、
かつ イイ意味でバカバカしい感じです。

キッチンでは様々な食材などが飛び散ったりして
テーブルが汚れまくっている感じを、
イイ意味でくだらない感じの「連呼」で表現。

面白いとは思いましたが、
よく「Gold」なんか獲れたなと思いました。

SFX: Epic war music
MVOs: Jam, jam, jam, jam, jam, jam...
Piiiiiiiiii... zaaaaaaaa
Pancake, pan, pan, pan, cake...
Fudge, fudge, fudge, fudge...
Ketchup, ketchup...
Wiiiiine, wiiiine...
Sauce...
Pe, pe, pe pepperoni, pe, pepperoni...
Steeew, steeeeew...
Marmelaaaaaade...
Prunnnnne...
(SILENCE)
MVOs: Juice, juice, juice, juice, juice...
Fudge, fudge, fudge, fudge...
Prune, prune...
Pancake, pan, pan, pan, cake...
Ratatatatatatata... touille
(Fades under)
ANN: For the cleaning battle in the kitchen
choose Bounty, the most resistant towel.
MVOs: Jam, jam, jam...

2010年7月5日月曜日

2010年カンヌ⑫【Press Lions③】

本日は本年度のカンヌ「プレス部門」で「グランプリ」を受賞した
音楽雑誌「BILLBOARD」のブラジルが制作したシリーズ広告事例。
グランプリを受賞するだけあって、さすがだなと思いました。


【U2のボノが「網点」で構成されてますが・・・】


【近づいて見ると4色分解の他人の顔で構成されてます】


【ボノに影響を与えた4人の人物が中央に表記】
・ボブディラン・デビッドボウイ・ルーリード・マザーテレサ



【映画「8マイル」でおなじみ「エミネム」】


【エミネムを構成する4人】
・アイスティー・ランDMC・LLクールJ・ヴァニラアイス



【薬物中毒で有名になったエイミーワインハウス】


【エイミーを構成する4人】
・サラヴォーン・マーヴィンゲイ・ビリーホリデイ・シドヴィシャス



【ブリトニースピアーズ】


【ブリトニーを構成する4人】
・マドンナ・マドンナ・マドンナ・パパラッチ
(イイ意味でくだらないです)



【マリリンマンソン】


【マンソンを構成する4人】
・キッス・オジー(オズボーン)・キュアー・シェール(女優の?)



どんなに偉大なアーティストであっても、
その人自身に影響を与えている様々な先人の偉大な
アーティストが存在しているというイイ感じで哲学的な
シリーズ広告だと思いました。

まったく同じことを日本人アーティストでやってみたら
よりこの企画の面白さがきわだつ気もしました。

2010年7月4日日曜日

2010年カンヌ⑪【Press Lions②】

本日は本年度のカンヌ「プレス部門」で「Bronze」を受賞した
トルコの「CNN」の「CAMERA MAN」の事例。

CNNのカメラマンは、かなりきわどいスクープ映像を
撮影しているので、彼自身が他のメディアにとっては
取材の対象になるという誇張表現。

若干わかりづらいので賛否両論だと思われますが、
個人的には結構好きな感じです。

2010年7月3日土曜日

2010年カンヌ⑩【Press Lions①】

本日は本年度のカンヌ「プレス部門」の中で
個人的に一番面白いと思った事例。
「Gold」を受賞したインドの「FUJIFILM」の
「FUNERAL」という新聞広告事例。

「笑顔を認識するカメラ」という訴求点なのですが、
「お葬式」という本来みんなが悲しんでなくてはいけない
シチュエーションで「一人だけ笑っている女性」がいて
カメラがその微笑みをしっかり捉えていたという
かなりブラックな事例。

2010年7月2日金曜日

2010年カンヌ⑨【Media Lions③】

本日はカンヌ「メディア部門」で「ブロンズ」を受賞した
NBCのテレビ番組「13TH STREET」の映画館を活用した
インタラクティブ・シネアド「LaSt caLL」の事例。
制作エージェンシーは、今年カンヌを受賞しまくっている
ドイツの「JUNG von MATT」。



【映画館の観客の中から希望者のケータイ番号を募集】


【希望者のケータイ番号からランダムに選んで・・・】


【画面上の主役の女性が選ばれた人に電話します】


【観客のアドバイスに応じて映像が変化します】

2010年7月1日木曜日

2010年カンヌ⑧【Media Lions②】

本日は本年度のカンヌ「メディア部門」で「ブロンズ」を受賞した
「バーガーキング」の「WHOPPER FACE」という事例。

レジでバーガーを買ってるときに「隠しカメラ」で自分の顔が
撮影されていてバーガーを包む紙パッケージに自分の顔が
印刷されているという内容。

国民性にも寄ると思いますので日本で同じことをやって
うまくいくかが何とも言えませんが、実施する国によっては
ガッツリ刺さるような気がしました。