2008年カンヌ特集、最終日の本日は
「INTEGRATD(統合型キャンペーン)」と
「TITANIUM LIONS」を合わせた中から
個人的に気になった事例を1つ取り上げさせて頂きます。
「INTEGRATED LION」を受賞したCP+B制作による
「バーガーキング」の「WHOPPER FREAKOUT」という事例。
バーガーキングのメニューの中から、
もしも「ワッパー」が無くなったら
「お客さんたちはどんな反応をするか」ということを
隠しカメラを用いて「やらせ一切無し」で撮影。
マーケティングの調査手法で「剥奪(はくだつ)調査」という、
その商品を奪った状態の中で、その存在意義を調べる
「幸せは失って初めて気づくもの」的な調査手法があります。
このTVCMは、その「剥奪調査」を応用した手法で
「ワッパーが剥奪された状態」の中で、
「ワッパーがどれだけ好かれているか」や
「ワッパーの存在意義」を浮き彫りにすることを
試みていると思われます。
実際にはワッパーが無くなって「怒る人」や「キレル人」が
続出したみたいですが、それだけに好かれていることが
わかったのだとは思います。
CP+Bは、往年のDDBの様に広告表現において
時々「心理学実験」を応用することがありますが、
このCM事例はまさに心理学系の表現であると思われます。
また表現全体の作りとしましては、昨今のアメリカの
バラエティTV番組の流れである「リアルTV」を
踏襲した様なトーン&マナーになっていて
ヘンに作り込まれて虚構な感じがする広告的な世界観の
CMよりも、ターゲットである若者たちにとって
自然に受け入れやすい感じのCMになっていると思われます。
(日本で同じことをやって成立するかは別問題だと思いますが)
余談ですがCP+Bは最近、マイクロソフト社のアカウントを
獲得したみたいですが、現在、アメリカの広告業界では
CP+Bがマイクロソフトをクールに変えることが出来るか?
という話で持ちきりだそうです。
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