ディスラプション特集、4日目の本日は
高級スポーツウォッチ「タグホイヤー」と
航空会社や映画館などでおなじみの
「ヴァージングループ」という
2つの事例を取り上げさせて頂きます。
まずはタグホイヤーの事例から。
TBWAが広告を担当する前からタグホイヤーは
素晴らしいスポーツウォッチとして知られていました。
しかし単なるスポーツウォッチであって、
「高級時計」ではありませんでした。
タグホイヤーは、ブランドの「ステイタス」を上げるために
スポーツが体現できる様な「新しい視点」を
開発する必要がありました。
残念ながら映像資料が無いのですが、
TBWAは、様々な一流アスリートが、例えば陸上競技の
「ハードル」が「カミソリ」になっているなどの
大げさに例えられた競技をするというCMを制作。
有名なスポーツ選手が偉業を成就するために必要な
恐ろしいほどの集中力や自己抑制を衝撃的に表現しました。
この広告キャンペーンの成功によりタグホイヤーは
スポーツブランドはラグジュアリーブランドになることができる
ということを示しました。
タグホイヤーは自らにビジョンを与えることに成功したのです。
この広告キャンペーンによりタグホイヤーは結果、
売上を倍以上に伸ばしたそうです。
【現在のタグホイヤーの広告(TBWA制作では無い?)】
以下、タグホイヤーのディスラプションブリーフ。
【TAG Heuer】
Convention:Luxury brands need to use identifiers
like wealth and status to symbolize prestige.
Disruption:Enchance the prestige of sports to
enchance the status of the brand.
Vision :With TAG Heuer,sports prestige is
a question of mental strength.
【タグホイヤー】
コンベンション :品富と名声を象徴する高級ブランド。
ディスラプション:スポーツにおける「存在感」を増すことで
ブランドのステータスを上げることが出来る。
ビジョン :タグホイヤー、スポーツは精神的な強さの問題だ。
次の事例は、冒険家としても有名な天才経営者
「リチャードブランソン」率いる複合企業グループ
「ヴァージングループ」の事例。
【Richard Branson】
ヴァージングループは「レコードレーベル」から始まって
「航空会社」「携帯電話」「映画館」そして「コーラ」など
一貫性の無い業界へブランド拡張をしていったのに、ほとんどの業種で
大成功した(コーラは大失敗)珍しい事例ですが、
これだけバラバラの業種をイメージ上まとめ上げるには
「ビジョン」の表明が必要だったのだと思います。
ヴァージングループは、社長のブランソン自身のビジョンである
「決まりきった方法」や「固定概念」と戦うことを決意した
実力ある偶像破壊的な男のビジョンを訴求しています。
以下、ヴァージン「メガストア」のディスラプションブリーフ。
【ヴァージンメガストア】
コンベンション:新装小売店のコンセプトは選択肢の広さ、価格、
サービスといった実体のあるものに焦点を絞るべき。
ディスラプション:バージンに「実体のある保証」ではなく、
「感情的な役割」を与える。
ビジョン :バージンはレコードストアではなく
「文化の殿堂」だ。
以下、本日のカット&ペースト。
知識は結局は誰にでも利用可能なものだ。
知識からアイディアに飛躍する直感だけが、
あなた独自のものなのだ。
ディスラプションは、コンシューマ・インサイトに基づく。
消費者を巻き込むためには、
彼らの「意外な真実」を見つけ出すことである。
それらを白日の下にさらすには、
日常生活を作り上げている小さなことに気を配り、
注意していなければならない。人々が共有している考え方、
行動の仕方、感じ方を探さなければならない。
探偵的姿勢を身につけるのだ。
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