ディスラプション特集、最終日の本日は
Chiat/Day(シャイアットデイ)社および
広告エージェンシー自体のディスラプションに関して。
まずはシャイアットデイ社に関して、
ウィキペディアから引用します。
「TBWA CHIAT/DAY」
1968年にジェイ・シャイアットとガイ・デイによって
カリフォルニア州ロサンゼルスで設立された。
1990年代初めにBBDOやDDBを傘下に収める
世界最大の広告代理店グループである
オムニコムグループに吸収合併された。
その後1995年にTBWAと合併し、
TBWAワールドワイドの一員のTBWA/CHIAT/DAYとなる。
アップルコンピュータ(iPod含む)の一連の広告シリーズや、
アディダスの広告における斬新なクリエイティブが
世界中で高く評価され、カンヌ国際広告祭など
数々の広告賞の受賞歴を持つ。
シャアットデイは、オフィスもかなりクリエイティブで
サーフボードを打ち合わせテーブルにしたり、
バスケットコートがあったり、そして写真資料はありませんが
シャイアットの役員の顔写真が貼られたサンドバッグが
あったりするそうです。
【TBWA Chiat/Day】
シャイアットの中心となる人物は、
このブログでも何度も取り上げさせて頂いていた
現在TBWAワールドワイドの会長であり
CCO(チーフクリエイティブオフィサー)である「リークロウ」氏。
【Lee Clow】
「disruption」の中では、様々な企業の広告事例の他に
広告エージェンシーそのものに対しての未来予言的な
ディスラプションブリーフが書かれています。
【広告エージェンシーに関して】
コンベンション :広告は影響力を失いつつある。
ディスラプション:エージェンシーは最もクライアントに
「近い存在」である。
ビジョン :エージェンシーはイマジネーションに富んだ
「コンサルタント」である。
このことに関して、さらにカット&ペーストします。
クライアントが心底望んでいるものを知っていること、
また他の誰よりも大衆を理解していることを
証明することによってのみ、我々はそこに到達しうる。
単なるコンサルタントではなく、
想像力を持ったコンサルタントである。
ルネッサンスに火をつけることができるのは、
この状態だけである。
以下、「disruption」の中からグッと来た文章。
アップルが反対し、IBMが解決し、ナイキが熱心にすすめ、
バージンが啓発し、ソニーが夢想し、ベネトンが抗議する。
ブランドは名詞ではなく動詞である。
これらのブランドはみな一つの視点を選んだ。
それぞれ自分の話し方を持っている。
ビジョンはしばしば一人の個人から生まれる。起業家である。
本当の差異をつくるものとして残されているものとは
「創造力」である。
最先端の考え方を持ち続ける人は、
生まれつきものごとを疑ってみる、
変化を恐れない人間だ。
「疑う訓練について」
成功する企業や人は、自分自身に疑問を持っている。
自分自身のコンベンションを発見することを余技なくされる。
そのためには外部である他人の意見を重視せねばならない。
これはディスラプションの命の一つである。
あなたは過去から自分を自由にしなければならない。
もしあなたが現状にあまんじるならば、あなたは
型にはまった概念にはまり込む羽目になるだろう。
あなたは空回りし、仮眠状態になる。
そしてあなたはコンスタントに疑問を持ち続ける
という素質を失ってしまう。
疑うことは規律のように練磨される必要がある。
自分を主張せよ。決して真似をしてはならない。
社会の至るところに、その全ての構成員の人間性に
対する陰謀が張り巡らされているのだ。
自分自身の思想を信じることだ。
自分や自分の秘密のハートにとっての真実を信じることは、
全ての人にも真実なのだ。それが天才である。
人間はみんなと違う存在になりたいと願う反面、
みんなと違うのは恐い、というまったく矛盾した2つの
キモチのはざまで葛藤することが多い気がします。
また人と違うビジョンを持つと
批判にさらされやすい気がします。
そして最終的には、みんなと同じ選択をする傾向が
非常に強いと思います。それも無意識に。
しかし一見、正しいことをやればみんな似てしまうし、
正しいことの積み重ねで「同質の海」に陥ってしまうのならば
そのねじれを破壊するために意識的に「他とは違う」様になる
ことも需要なのではないかと思います。
違うことを恐れてはいけないのだと思います。
みんながイイというものを悪いと言ってみたり、
悪いと言うものをイイと言ってみたりする
「アマノジャク」っぽさが重要な気がします。
その意味でディスラプションは意識的に
「同質の海」から抜け出す手法の一つである気がします。
最後に「disruption」より「ブランド」に関するブリーフ。
コンベンション :現実の世界は「有形の世界」である。
ディスラプション:「無形資産」が「永続的」になりつつある。
ビジョン :「ブランド文化」は製品の「究極的な資産」だ。
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