2008年6月12日木曜日

バイラルCM④海外事例2

バイラルCM特集4日目の本日は、
ご存知の方がかなり多いと思われますが
バイラル特集で外すわけにはいきませんので
「SONYブラビア」と「ユニリーバDOVE」という
「メジャーな」バイラルCM事例を取り上げさせて頂きます。

どれもかなり有名なCMですので、もうさんざん見られた
という方は飛ばしてください。

【SONY BRAVIA「BALLS」】


【SONY BRAVIA「PAINT」】


【SONY BRAVIA「Bunnies」】


【Unilever DOVE「Evolution」】


【Unilever DOVE「onslaught」】


これらのバイラルCMに関する情報は
Webで検索して頂くとたくさんヒットすると思いますので
省略させていただきます。

これらの事例に共通する点は、テレビなどのマス媒体で
オンエアするよりも先行してインターネット上で
「一部のとんがった人たち」からまずは火がついて、
Web上で口コミになってそこからバイラル拡散が
始まって、最後の総仕上げとしてテレビなどのマス媒体を
使用したという点が重要だと思われます。

以下、東洋経済社「ライブマーケティング」より抜粋。
「非マスメディア主導・マスメディアで補完」
情報やモノに囲まれた現在の生活者にとって、
マスメディアという不特定多数へのリーチ型のメッセージは、
依然として認知効果はあっても、それがそのまま
購買に繋がらない。非マスメディアを有効に活用し、
特定セグメントの「こだわり」にアプローチし
「強い事実」をまず創る。そしてその「事実」をもとに
他の人たちの「おさえ」アンテナに届けていくという
ステップを踏むことで、ブランドからの一方的な
メッセージではない情報として受け入れられる、というのが
“ライブマーケティング”の基本フレームである。
つまり「マスメディアによる補完」とは、
非マスメディアによる体感型施策をコアに捉え、
「その『接点』に誘導したり、またそこで起きている
『事実』を一般の人たちに情報還元するために、
マス広告やマスメディアによるパブリシティを活用する」
ということだ。


上記の本は「経験経済」というキーワードを用いて
イベント型施策で一部の消費者をライブ的に巻き込むという
ステップを踏んでから多くの人々に広げていくという手法の方が
キャンペーンはより一層効果的になると書かれていますが、
ここでいう「非マスメディア」の筆頭メディアはむしろ
「Webメディア」である気がします(当然イベントも今後
さらに重要になるとは思います)。

個人的な皮膚感覚でも理想的で効果的な情報伝播のモデルは
上記の様に、一部のコアファンをつくって大きく広げていく
というパターンである気がしますが、
現状の広告界におけるキャンペーンスクリプトはむしろ
上記のモデルとはまったく逆で「マス主導・非マスで補完」
であると思います。もちろん後者モデルの方が効果的なケースは
特に現状の日本においては多々あるとは思いますが、
しかし以前に比べるとそうでもなくなって来た感じがします。
広告とPRの融合が起きつつあるという感じでしょうか。

とはいえ「非マス主導・マス補完」のモデルは、
「キャズム」などの問題(情報収集の観点において
「とんがった人たち」と「わりと普通の人たち」の間にある
『深い溝』)などがあると思いますが、
海外市場においては本日の事例である「SONY」や
「ユニリーバ」などマーケティング力が非常に高い広告主が、
「バイラルCM」を戦術として使用し始めていることからも
情報伝播のモデルにパラダイムシフトが
起きつつある感じがします。

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